メンタルコントロール

先延ばしグセと選択肢との関係性!行動できない人の心理傾向と対策

先延ばしグセと選択肢との関係性!行動できない人の心理傾向と対策

迷ったときなど、なにをやるのか選択するのって苦手です・・・。

やらないといけないことも、つい後回しにしちゃいがち。

こんな方のお悩みを解決する内容です。

本記事では、『先延ばしグセの心理傾向と対策』について解説します。

人は、「損をしたくない」が故に、つい先延ばしをしてしまうものです。

先延ばしをすることで上手くいくような場合もあり、一概にすべてが悪いとは言いませんが、選ばなかったことによる損失も考えなくてはいけませんね。

選択するときは「シンプルなルール」を心掛けよう!

アコドン

それでは続きをどうぞ!

本記事の内容

  • 選択肢と先延ばしとの関係性について
  • 行動に移すのが苦手なときの対策
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選択肢が増えることで決断力が低下する

選択肢が増えることで決断力が低下する

選択肢の増減による意思決定との関係性は、さまざまな研究からも読み取ることができます。

行動を先延ばししてしまう人は、こうした選択肢の数による影響が大きいと言えるわけです。

購入の際の意思決定を題材にしたおもしろい研究をご紹介します。

イェール大学のシェーン・フレデリック氏らによる、「機会費用」について調べた研究です。

機会費用とは、ある選択をしたために得ることのできなかった利益との差額になります。

この研究うちの1つによると、選択肢が増加することで意思決定を先延ばししてしまうという傾向が見られました。

被験者について

  • 実験参加者はアリゾナ州立大学の150名の学生

研究手法の概略

  • 被験者の学生に、以下の「前提条件」での2択アンケートに回答してもらう。
  • 選択肢の組み合わせは2パターンあり、ランダムに割り当てられた。

前提条件

  • あなたは買い物をするための余剰資金を持っている。
  • ビデオ店にて、あなたの好みのジャンルかつ好きな俳優(または女優)が出演しているDVDの特別セール($14.99)に遭遇した。
  • さらに、あなたはこのDVDについて、以前より買うかどうかをずっと悩んでいた。

この「前提条件」を踏まえた上で、次の2パターンそれぞれの回答率を比較したわけですね。

選択肢パターン①

(A)このDVDを買う。

(B)このDVDを買わない。

選択肢パターン②

(A)このDVDを買う。

(B´)他の買い物のために$14.99を残しておく。

両パターンとも、「買うか」or「買わない」という2択です。

(B´)は少し遠回しな言い方をしていますが、(B)の「買わない」という選択肢と同じことを意味しています。

さてさて、結果がどうなったかと言いますと・・・

集計結果

【パターン①の場合】・・・(A)75% ,(B)25%

【パターン②の場合】・・・(A)55% ,(B´)45%

言い回しが少し違うというだけで、「買う」と回答した人が、75%から55%に減ってしまいました。

ちなみに、「DVD」ではなく「サングラス」や「ディナーイベント」を選択肢としてアンケート調査した場合でも、同じような結果だったようです。

これは、パターン①とパターン②とでは、比較した選択肢によって先行刺激が異なり、心理的な差が生まれていたことが関係していると考察できます。

パターン①は「DVD」のことだけを考えていたわけですが、パターン②は「DVD」と「その他の$14.99の使い道」という無数の選択肢との比較になったわけです。

先延ばし対策へのヒントが隠れていそうですね~!

アコドン

行動に移せない人は選択肢を減らそう

行動に移せない人は選択肢を減らそう

先の研究から、「他の選択肢」や「可能性」を想像することによって、目の前の事を一旦思い留まってしまう傾向がわかりました。

これは、「損をしたくない」「より良い選択をしたい」という、人間の本能的な性質とも言えます。

誤解のないように言っておきますが、複数の選択肢や可能性について、多方面から思考をするということはビジネスにおいても必要不可欠です。

しかしながら、完璧を求めすぎて行動が遅くなることは機会損失を招いてしまいますし、他の誘惑に負けてしまっては元も子もありません・・・

そこでおすすめする対策は・・・

選択肢を自然と減らすシンプルなルールに従う。

これは、「やるか」「やめるか」の2択で決めるための、「自分なりの境界線」を設定することから始まります。

例えば、「痩せなきゃいけない」と思っていても、「基準が曖昧」だと結局は目の前の誘惑に負けて「ダイエットは明日から」となるわけです。

ここでのシンプルなルールの例としては、

  • 食事をしてもいいのは12時~20時の間だけ。
  • 買い物のときはおやつコーナーには行かない。

いわゆる16時間ダイエットというやつですね!

おやつを食べてしまうかどうかは、決定疲れ中の買い物シーンに問題があるわけで、それを防ぐためのシンプルルールです。

痩せた自分を想像して気合いで頑張るよりは、決められたルールを淡々と習慣的にクリアしていく方が継続できますよ。

おすすめの関連書籍

>> SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える

効果的なシンプルルールの特徴について解説してくれる一冊です。

成功している企業や個人が従っている具体的なシンプルルールを多数紹介してくれます!

先送りや意思決定の苦手な人に、ぜひ読んでいただきたい本です!

おすすめの関連書籍

>> SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる

先延ばしグセは、やるべきことに集中できていないということも関係しています。

こちらは、選択疲れを引き起こすマルチタスクではなく、シングルタスクを実践するための手法を解説してくれる一冊です!

先延ばしグセの心理傾向と対策についてのまとめ

さいごに、この記事のポイントを再確認します。

ポイント

  • 先延ばしは、選択肢の数によっても影響を受ける。
  • 「損をしたくない」「より良い選択をしたい」という本能が、決断を遅らせる。
  • 「やるか」「やらないか」の2択にするためのシンプルな境界線ルールで対策する。
  • マルチタスクではなく、選択しやすいシングルタスクを意識する。

過去への後悔や未来への不安などによって、集中や選択ができなくなっちゃうのはもったいないです。

シンプルなルールに従うことで、目の前のやるべきことに注力していきましょう!

参考文献

  • Frederick, S., Novemsky, N., Wang, J., Dhar, R., & Nowlis, S. (2009). Opportunity Cost Neglect. Journal of Consumer Research, 36, 553-561.

この他にも、自分の意識を変えるための記事をこちらにまとめています。

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